第六話 おすすめの本について

こんにちは〜はゆです。

先週夫とキャンプに行ってきました!私自身はキャンプ好きな人間ではなかったんですが、すごく楽しかったです!

その話はまた次の回で書きます。

 

今日は私の好きな本(日本語)について紹介したいと思います。

こちら!

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うちの旦那が甘ちゃんで1〜3

神楽坂淳著の『うちの旦那が甘ちゃんで』シリーズです。

以下、ネタバレはしないので簡単なあらすじと感想を紹介していきますね。

 

・『うちの旦那が甘ちゃんで』

シリーズ第1巻目。季節は初夏。豆腐屋さんの話と、鰻屋さんの話、2つの話が入っています。旦那・月也がなぜ甘ちゃんで、その妻・沙耶がなぜ彼の相棒として仕事をすることになるのか、始まりの話です。沙耶の勘の良さというか洞察力の良さに感心しました。料理シーンでは大根おろしや沢庵が恋しくなります…!

 

・『うちの旦那が甘ちゃんで 2』

季節はすぎて秋。江戸のまちから大量の掏摸が行方不明になっているという話、流行り神の真相を突き止める話の2つが収録されています。秋といえば茄子!そして章題にもある通り、佃煮が美味しそうな言葉と共に登場します。個人的には、行方不明になった事件をどうやって解決したのか、もう少し種明かしして欲しかったかなと思いますが、全体的に見て面白かったのでまぁいっかという感じです!(雑ですいません)

 

・『うちの旦那が甘ちゃんで 3』

時は更に過ぎて2月。月也と沙耶が、お奉行から命じられて軽食屋さんをオープンさせる話です。これは個人的に最高の巻です。なんと言っても料理描写が満載なのです!沙耶が作る料理、料理の勉強のために訪れる料亭、オープンした店での料理… 絵もなくただ文字が印刷されているだけなのに、どうしてこんなにお腹が空くのか。まさに著者の技ですね。深夜に読むのは危険です!

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うちの旦那が甘ちゃんで4〜5

・『うちの旦那が甘ちゃんで 4』

シリーズ4巻目。歌川広重が登場します。沙耶が絵のモデルになる事で、事件を解決に導こうとする話です。この話では鰹がたびたび登場して食欲を刺激してきます。あとちょっと夫婦二人でお風呂に入るシーンがあります。。

 

・『うちの旦那が甘ちゃんで 5』

乙女心を弄んだ上に女の家から金を巻き上げるという、たちの悪い美人局を追い詰める話です。沙耶が囮りになって犯人に口説かれようという作戦。前巻から少し色恋要素というか夫婦ラブラブ要素が増しています。この巻では鰻の鍋、そして深川飯が出てきます。丼ものが無性に食べたくなります…!

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うちの旦那が甘ちゃんで6〜7

・『うちの旦那が甘ちゃんで 6』

女の口説き方を教える授業で習った事を悪用する厄介な事件を解決する話と、冤罪になった男を助ける話の全2話収録。上様の子孫だと語る男が沙耶に近くものの、物語との関係性が薄いかなあと思いました。個人的には、後半の話の方がすっきりしていて好きです。

 

・『うちの旦那が甘ちゃんで 7』

この巻では、月也と沙耶が温泉旅行に出かけます。昔の人たちが旅行に行くというと、どのように大変だったのか読む事ができます。登場人物たちが海沿いを歩くので、海の幸の料理シーンや道中での店や旅館での食事シーンが印象的です。

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背表紙。書店で探す時に活用ください。

背表紙の画像もつけておきますね。私個人の話ですが、本屋で目的の本を探す時に、背表紙の画像があると助かるなあと思っているからです。ISBNはググれば出てくるのでそれを店員さんに聞けば早いでしょうが、中には店員さんの手を煩わせたくない、話しかけるのが苦手という方もいると思います。本は棚に収まって売られているので、表紙の画像よりも背表紙の画像が重要かと思います。

 

・全体的を通しての感想としては、いろいろ辻褄が合わない部分や、え?どうやってそれをやったの?種明かしは?と思う部分等がちらほら見えるものの、読み心地としてはすっきりしていて、時代小説を読んだことがない、または長続きしない方でもさっくりと読める仕様になっています。たまに『あれ、この人って違う職業じゃなかった?』というところもありますが、物語の中で時が経って、人も変化しているのでしょう…! 

 

そしてなんと言っても、料理描写が最高です。このシリーズの最大の魅力はこれです。食べ物が本当に美味しそう!私は海外に住んでいるので、気軽に日本食を食べるという機会が本当に少なく、このシリーズを読むたびに日本食が恋しくなります。味の濃〜い佃煮をホッカホカのご飯に載せて食べるあの感覚、あったかい蕎麦を甘辛いつゆにひたして啜る音、白いご飯と大きな鰻とあのタレの味… もはや全てが恋しいです!

 

そしてもう一つ、私がどの本を読む時でも気をつけていることなのですが、『物語の世界に正解などない』ということです。例えば、この著者の作品に『この時代にこのような事はありえない』という批判がついていますが、著者の表現の一つにしか過ぎない、物語の中の世界で許されるべき自由を、一体誰が否定できるのでしょうか。歴史物でも現代物でも、著者が描いた物語の中では『そういう設定』である事として読むのが良いかと思います。

とりあえずこのシリーズでは、江戸時代という電子レンジも冷蔵庫もない質素な時代だというのに、とにかく料理が美味しそうに書かれているので大変おすすめです。

以上で今回の話はおしまいです!次はキャンプの記事を書きます!ここまで読んでいただいてありがとうございました、また次回!